Monthly Archives: 11月 2013

私が好きな作家さんの一人に、いつもいくつか共通したモチーフが出てくる人がいます。その人に限らず、作家さんには多いことなのかもしれません。私はあまり一人の作家さんの作品を集めるということをしないので、他の作家さんに関しては気づいていないだけなのかもしれません。その人の作風は、日常のなかのあれこれ、大きな事件ではないけれども、当事者たちにとっては大変なことで一生懸命生きている、そんなストーリーが多くて、だからこそ日々の生活に少し疲れてきたときに癒されるというか、たまには後ろを向いてもいいからまだ進もうと思える、といった作品が多いです。今ももちろん大好きですが、一時期本当にはまっていたことがあって、ほとんどの作品をそろえました。その作家さんの作品に出てくるモチーフとしては、学校、家族、あとは頭痛も多い気がします。描かれている世界や、主人公の方向性なんかが、自分と共感できることが多くて、勝手にはげまされています。モチーフもなんだか親近感があるというか、自分が悩むポイントと一緒なんですよね。まあ、人の悩みのほとんどは人間関係と聞いたことがあるので、学校と家族といえばほとんどの人が何らかの悩みを抱えているのかもしれません。でも、そうやって一人じゃないんだなと思えることは結構励まされます。

小さい頃、あるいは10代の頃、あるいは大人になってからでも、一時期すごくはまって何度も何度も読んだのだけど、あるときを境にふと読まなくなった本ってありませんか。私は成長過程で何冊かそういう本があります。たいてい小説なのですが、はまったときは本当にしつこいぐらい、もう内容は覚えているのに、繰り返し、繰り返しなぞるように読むのですが、読まなくなったら本当に読まないんですよね。私はこれを「卒業する」と思っています。私にとっての小説というのは、趣味や娯楽としても大きいですが、自分の感性を育ててくれるもの、相談相手とも思っています。なので、人生の局面、局面で、何か必要なパワーを小説から吸収しているんじゃないかと思うんです。だから、繰り返し、繰り返し、読む。そしてそこを乗り越えたら読まなくなるんじゃないかなと。でも、そういった本はたいてい手放しません。なんというか、読まなくなっても、いつまでも自分を応援してくれるお守りのような存在として、そっと取っています。たまに、内容を読むというよりは、アルバムをめくるような気持ちで見返すこともあります。この本がなかったらどうなっていたのかなと思うような重要な本が特に何冊かあって、本当に自分は本に恩を受けまくっているなと、思っています。