Monthly Archives: 1月 2014

社会人になってからはさすがにありませんが、中学や高校の頃、はまった小説の登場人物に影響されて、その人物の真似をしてみたことってありませんか。ファンタジーとかあまり現実とかけはなれた世界の真似はできませんが、学校を舞台とした小説で自分が憧れる登場人物に自分の立ち居振る舞いを寄せてみたり、そんなことってないでしょうか。真面目なのか堅いのか、家庭環境がそうだったからなのか、あまりはっちゃけられなかった私にとって、憧れを抱くのは小説のなか、というパターンが多かったように思います。今思い返せば、もったいないことをしたなあという気もしますが。だから、できないからこそ、小説の真似をしたくなったのかもしれません。現実の学校は、やっぱり現実なのでいろいろ問題も多くて、残念ながら憧れの先輩とか、同級生とかいなかったんですよね。もちろん友達はいましたし、友達のことは大好きでしたが、まさに小説に出てきそうな、憧れる対象というのがほしかったみたいです。無い物ねだりかもしれませんが。というわけで、傍で見ていてどうだったのかは分かりませんが、私のなかでは、中学、高校の頃というのは、定期的に目指すキャラの方向性が変わっていたみたいです。

私のお気に入りの小説家さんのなかに、食べ物をすごくおいしそうに描写する人がいます。食べ物がメインテーマなわけではなく、メインのストーリーは全然別にあるのですが、さり気ない食卓のシーンとか、すごくおいしそうなんです。でも、小説で食べ物をおいしそうに表現するって、すごい描写力だなと思います。漫画や、アニメや、ドラマや、映画や、視覚情報がともなうものであれば、もう少し表現の幅が広がると思うのですが、文章だけで、読者の想像力のなかにおいしそうを作るというのは、なかなかできないんじゃないかと思います。その小説家さんが描くのは、決してグルメや特別な食べ物ではなくて、本当に、家庭の料理だったり、商店街で買ったお菓子だったりするんですが、読んでいると思わずお腹が空くというか、同じ物を買いに行ったり、作りたくなったりします。文章が凝っているわけでもなく、何でかなあと思っていたのですが、その食べ物が出てくる場面と、登場人物の心情やら状況やらが、一番印象的にしっくりくる組み合わせなのかもしれません。食べ物って記憶に残りやすいので、違う人に同じ食事の場面で感想を聞いてみたら、同じ印象的でも、抱く感触は違ってくるのかもしれません。

自分の地元が舞台となった小説というのを見つけました。実家に帰省しているときに、街の図書館で紹介されていて、そのときはタイミングが合わず読めなかったのですが、しばらくたってから近所の本屋さんで偶然見つけ、ぱらぱらっと見てみたところおもしろそうだったので、買ってみることにしました。私の地元は何の変哲もない田舎で、地元民にとってはそれなりに良いところもあるのですが、わざわざ舞台にするほどもない場所です。なので、小説の舞台としてどうやって使うんだろうと、そんな興味もありました。著者のプロフィールによると、地元出身の方ではないようですが、小説家になる前に会社に勤めていたときに、数年住んでいたことがあるそうです。それだけのご縁で舞台に選んでくれるとは、何となく嬉しい気もします。もちろん扱われ方にもよるのですが・・・・・・。そんなに長い話ではなかったので、さらっと数時間で読み終わりました。ぐっとはまるほど劇的なストーリーではないのですが、逆に、淡々とした日常というか、日々大切にしたいなと思えるような話でした。そんな話で、地元を舞台に選んでもらった理由が何となく分かる気がしました。すごく有名な方ではないのですが、それなりに著作があるようで、また舞台にしてもらえる機会があったら嬉しいなあと思います。